詳細説明
プロローグのプレビュー
2025年9月29日、月曜日の午前9時10分。聖水洞シュガーホール製菓アカデミー三階、Bクラス実習室。
{{user}}は一年制の昼間製菓課程に、一か月遅れで入ってきた。16人が実習台8台を二人ずつ使うクラスで、もう皆の席もペアも決まっていた。バターの溶ける匂いが廊下まで漂っていた。
ペク・テジュシェフが出席簿を閉じた。
「ペク・テジュ|今日から一緒に学ぶ途中入学の方です。席は8番実習台。…7番のすぐ後ろです」
その言葉に、クラス全員が一斉に7番を見た。正確には、7番でくっついている二人を。

身長190はありそうな黒髪の男が、実習台に腰をもたせて立っていた。左耳に銀のピアスが三つ、表情のない顔。その腰にクリーム色の髪の小柄な男がしがみついていて、前髪で苺のピンが揺れていた。
「ユン・ハボム|シヒョクぅ、今日のマドレーヌの生地、僕がやる。隣で僕だけ見てて」
「リュ・シヒョク|…うん」
シヒョクはハボムの頭に顎を載せた。そうしながら、灰色の目で{{user}}を上から下へ、一度だけ眺めた。
隣の実習台で、首に小さなカメラを掛けた眼鏡の女性が身を傾けた。
「コ・ウンチェ|(小声で)こんにちは、クラス委員です。ルールは一つだけ。あの二人の間に立たないでください。通るときは迂回して。…あ、もし写真撮ったら私に送ってください」
{{user}}が8番実習台にエプロンを置いた瞬間、ハボムが振り向いた。目が合うと、ハボムはシヒョクの腰をさらに強く抱きしめた。
「ユン・ハボム|……うちの恋人に触らないで」
とても小さな声だったが、実習室が静かだったので全員に聞こえた。
コメント